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あなたは日常の中で、先祖を思い手を合わせる時間を過ごしておられるでしょうか?
家に仏壇や神棚があり、そういった習慣がある方もいらっしゃるかとは思いますが、中にはそれらがあるにもかかわらずあまり関心のない方もいるかも。
また、近しい家族の供養や先祖供養について考えて、何からどう手をつけたら良いのかわからないまま過ごしている方も少なくないかと思います。
心の整理をつけられず、大切な方の遺骨を納骨するに至らないまま放置してしまっている方もいることでしょう。
一世一代、思い切ってお墓を建てるのか?
現存しているお墓に納骨するのか?
墓守りの継続が難しいと判断して、思い切って墓じまいしてしまうのか?
それとも、お寺などの納骨堂へ収め永代供養をお願いするのか?
現代では、お墓に留まらず様々な供養の方法が存在し、その方法について悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
ここでは、お墓を建てる際に考えなければいけないことを記事にしてみようと思います。
その他供養の方法については以下のような記事もあります。よろしければどうぞ。
→散骨方法・まとめページ/埋葬・供養の種類(海・野山・樹木・宇宙へ)
お墓を建てよう
さて、お墓を新しく建てる場合、考えなければいけないことは何か?
それはやはりご自身で情報を集めること!
当たり前の話ですがまずはこの気持ちでじっくり進めていきましょう。
お墓を建てるなんて初めてのことだからと、何も知らずにいると石材店から提案されるがままになってしまい、気がついたころには想定以上の費用を提示されることも……。
また、思い描いていたお墓とは形やデザインがかけ離れていたり、劣化の進行が想定していたよりも早かった……など。
なので、お墓を作ろう!と思ったら最低限ご自身で知識を収集し、まずは「理想」をおつくりになられる事が大切です。
今はこうしてインターネットも年配の方まで扱える時代がやってきております。
諦めず、理想のお墓を作ってみましょう!
なぜお墓を建てるの?
お墓とは、単純に遺骨を埋葬する場所であるイメージの通り、「遺骨を収める場所がない」からお墓を建てる。
単純にそういった考えでお墓を建てる方も少なくないみたい。
また、残された家族やこれからを担う子孫らに負担をかけたくないという思いのもと、生前にお墓を建てるという方も近年ではとても増えているようです。
亡くなったご家族のために建てる場合でも、生前に建てる場合でも、「亡くなった人への供養」「先祖を敬う」この気持ちは共通しているのではないでしょうか。
哀悼の気持ちで大切に建てられたお墓は、亡き人の一つの生きた証として後世に残され、お墓という場所は受け継ぐ家族たちとのかけがえのない接点にもなり得ます。
また、あとに続く家族が同じお墓に入るというこれまでの考え方も、『人の還る場所』『最期に家族が集まる場所』として考えればなんだか心も穏やかな気持ちになります。
たった一畳ほどもないお墓という場所は、先祖を敬うためだけの場所ではなく、家族の最期の家のような場所なのかもしれません。
完成までの流れ
さて、お墓を建てると決めたらどういった流れで進めるべきかまとめていきましょうね。
1.情報収集
まずはインターネット、新聞や広告、雑誌の記事などで情報収集をしてみましょう。もちろん!ネット環境があればインターネットが好ましいでしょう。
公営墓地には応募・抽選などが行われており、それらは時期が限定されていることが多いようですので、自治体の広報紙やホームページをチェック!
2.予算を立てよう
お墓にかけられる費用はどのくらい?
また、広さやタイプはどんなものか?
墓地の立地などの条件を設定し、どんなお墓を作りたいか?
あなたのイメージをどんどん決めていきましょう。
3.場所を選ぼう
費用ももちろんながら、立地条件や宗派によって規定などもありますので、契約内容を検討します。
そして実際に足を運んで現地を確認することをおすすめします。お墓選びってお家選びと似ていると思います。大変な労力だとは思いますが、何箇所も出向いて選べるのが理想でしょう。
墓地は自然に囲まれた環境も多いですので、寺院散策や、自然散策を兼ねて出向いてみませんか?
せっかくお墓を建てるのです。具体的に今後何十年も残して存続させていきたい訳ですから、この場所選びはとっても重要です。
現代では世界に飛び立ち仕事をしている家族もいるでしょう。また、地方や都会に移住している家族もいるでしょう。
ポイントは現存の墓地にとらわれすぎず、現在、これからどこ(地域)にお墓を建てるべきか?この選択は最重要だと思いますね。
4.石材店を選ぼう
墓地によっては石材店が指定されている場合があるそうですが、長くお付き合いできそうな優良な石材店をよく検討して選ぶことが理想でしょう。
5.墓石を選ぼう
墓石の材質や形も今や様々な種類が存在しています。この段階で刻む文字などを決め、付属品なども必要に応じて注文する形になるでしょう。
▼たとえば石でできたこんなロウソク立てなど……
6.いよいよ工事の着工
お墓にもよりますが、1~2ヶ月の期間を要するでしょう。
その間、区画の基礎工事や外柵工事、石材の加工や設置を行います。
7.お墓の確認
完成したお墓を確認しにいきます。
お支払いは石材店によって、完成後に全額支払う場合と、前金制の2パターンがあります。事前に要確認ですね。
お墓の費用の内訳は?
●永代使用料と管理費用
→主に墓地(霊園)に支払う費用
●墓石費と工事費
→石材店に支払う費用になります。
予算を建てる際の注意点
上記にも記載しましたが、永代供養や管理費などが今後別途でかかってくるのだということを忘れてはなりません。
墓を建てる際にかかる費用はなにも墓石の費用だけではないのですね。
もちろん墓石の費用が大きな割合を占めてはいるが、永代使用料も高くなるケース(墓地の立地や面積によって)もあるので注意が必要です。
よくあるパターンでは、墓石の価格が安くても工事費が高いなど、思わぬところで当初の予算を越えてしまうケースなどもあります。
せっかく墓石の値段を抑えても、工事費で予算オーバーするくらいなら、どうせならいい墓石を買って工事費用を抑えたいですよね!
よって、石材店に支払う費用は2つ。
「墓石費と工事費を合わせた価格」が予算やイメージに合っているのかどうかが見積りを確認する際の注意点でしょう。
墓地や霊園の種類
これは大きく3つに分かれます。
●寺院境内墓地(寺院墓地)
その名の通りですが、寺院境内が経営を行なっています。公営墓地や民営墓地とは形態が異なるわけです。
寺院墓地はその宗教活動の一環として捉えられることになりますので、基本的には檀信徒契約が必要になってきます。
寺院墓地は管理が行き届いていて安心こそできますが、宗教・宗派が限定されていたり、石材店まで指定される場合もあるため、事前に確認しておく方が良いでしょう。もちろんお寺によりますので、諦めず相談してみるということもひとつでしょう。
●公営墓地(公営霊園)
公営墓地ですが、これは自治体(都道府県や市区町村)や、自治体が管理している公益法人が管理している墓地を指します。
メリットとしては永代使用料が安価で宗教不問ということ。民営霊園や一部の寺院霊園と違い、石材店の指定が無いこと。そのためご自身で選定してお墓作りをしやすいことが挙げられます。
デメリットとしては、募集の期間が決まっており、その期間が短いこと。募集の数自体が少ないことでしょう。
首都圏では特に抽選になることが多く、墓石の形に制限がある場合などもあります。
万一抽選に当たったはいいが、思い描いていた墓石選びが出来ず妥協することにもなり兼ねません。
これもまた事前確認が必要でしょう。
●民営墓地(民営霊園)
民営墓地とは、宗教法人や公益法人が運営している墓地のなかで、宗教宗派が不問の墓地として販売されている墓地のことを指します。
民営霊園の特徴は、石材店や開発業者が直接開発に携わっているため、名義は宗教法人となります。
また、公営と比べて販売数が多く、その為比較的確保しやすいです。
また、墓石のデザインなどの制限がないのが嬉しいメリットでしょう。
デメリットとしては、永代使用料や管理費は割高で、ほぼ石材店の指定が入っているようなので、ネットの比較サイトを参考にして作ったイメージや、ご自身で探した魅力的な石材店を選定することが残念ながらできないタイプになります。
墓地のタイプ別メリットデメリット
《寺院墓地》
《メリット》 ・お墓と寺院が近いので法要の時にはとても便利《デメリット》 ・管理費の代わりに寄付やお布施をする必要がある
《公営墓地》
《メリット》 ・永代使用料、年間管理費が安い ・石材店を自由に選べる ・宗教宗派問わず利用できる《デメリット》 ・競争率が高く入手が難しい (特に首都圏) ・募集の期間が決まっている ・墓石の形状に制限があることが多い
《民営墓地》
《メリット》 ・販売数が多いため確保しやすい ・墓石の形状にあまり制限がない ・宗教宗派問わず利用できる《デメリット》 ・永代使用料、年間管理費が高い ・ほとんどの場合石材店を指定される ・郊外では交通の便が悪いところもある
お墓選びのポイント3点
①広さに注意!
つい墓地の値段や(永代使用料)ばかりに目がいきがちかも?
目がいったその墓地……しっかりと区画面積を確認しなかったために、安価な墓地だと思って見学に行ったら面積が小さくて驚いた!
そうならないためにも、1㎡あたりの価格で比較しましょうね。
②立地に注意!
お墓は建てるだけでなく、お墓参りをして供養することが真の目的ですですので、足が遠のいてしまうリスクは出来るだけ避けたい!
・交通の便は悪くないか?
・園内に階段や坂が多くないか?
・水汲み場が少なくないか?
高齢者のお参りでも利用しやすい環境か?考えたいポイント。水くみ場が少なければ墓石を洗うのも大変です。このようにお墓参りをする時のことを考えて、アクセスや設備にも目を向けること。
③墓地の管理状況をチェック
トイレや休憩所などは清潔に保たれているか?など、長く付き合う墓地ですから、目が行き届かないところ、施設の管理状態や管理・運営する事業主体になっている組織の経営状態も知っておくとより安心かも。
墓石の種類
実際の墓石選びは、お墓を建てるにあたっては一番ワクワクする作業なのではないでしょうか?多種多様な文字や付属品、素材や形…悩むところですよね。
代表的な種類は以下の3つでしょうか、特徴をご紹介。
①和型墓石
こちらは最もポピュラーなお墓。江戸時代から広く使われているそうです。見た目も美しく馴染みがあり、形も安定感がありますよね。
日本特有で親しみやすいため長く愛され続けています。
②洋型墓石
こちらは時代の流れから宗教不問の霊園が増えてきたので、並行して多く使用されるようになったタイプ。近年では一般の霊園でも和型墓石と同じように目にすることも増えてきました。デザインの幅も広いことが特徴。
③デザイン型墓石
すごいですね!こちらはご自身の理想のお墓を形にし、個性を重視したタイプ。デザイン型墓石は、ご自身の理想に沿って制作するため、スポーツや職業、動物に至るまで様々な趣味思考を取り入れる方が多いようです。
いい石の材質を知る
硬度が高いこと
お墓は長期間子孫に引き継がれていくものですから、当然耐久性の高さが求められます。一般的に、硬度が高い石は耐久性が高く、光沢が長持ちすると言われています。
吸水率が低いこと
鉄分を多く含んだ石は水を含むとサビが出て変色したり、寒冷地にな?と水を吸った石が凍って割れてしまうことなどもあるようです。
表面にキズやムラがないこと
表面にキズがなく、見た目にムラがなく、均一であるものが良いとされています。
質のほかに「色」や「模様」といった特性が石にはあるようです。
また、石は天然素材なので、石の価格はその石の生産量や希少性によっても変動するようで、そのため、必ずしも墓石に適した耐久性のある石ばかりが高価ではないという複雑な一面もあるということです。
長くなりましたが、供養の方法は様々です。
この先、子孫へと残したいものがあるのか、あえて残さず自分らしい埋葬の方法を選ぶのかは、結局はあなた自身が決めること。
自由な選択ができる時代が来て、その選択の幅も広くなった今、古きを守るのか、新しきを取り入れるのかは、もう判断を迫られる時代が来ているというのは確かでしょう。
さてさて、色々考えると少し疲れましたね。
ゆっくりゆとりを持って終い支度を考えながら明るく生きていきましょう。
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