法事・お悔みごとなど場面に合ったお供え物を贈ろう・お供え物の本当の意味とお供え物に適さないもの

 

 

お供え物の本来の意味

宗派によって本尊は違えど、本来のお供え物の意図は『感謝』『布施』にあります。

 

その、感謝の対象である本尊が違うだけのことで、対象が仏陀なのか、阿弥陀如来なのか、ご先祖様なのか、大自然なのかの違いですね。

 

収穫した作物は、形の良い1割を残して、自然や神仏に捧げるための供物にしたりしますが、本来の目的は大地に食べさせ、良い作物の良い種で新たな種を根付かせて、来年もまた立派に実りますようにという意味があったそう。

 

現代では通常、お供えといえばお菓子や果物を連想しますが、このような本来の意味を聞くと野菜をお供えするのも1つだと思えてきます。

 

野菜をお供えすると聞くと、仏教なのにおかしいのでは?と思われるかもしれませんが、お野菜をお供えしても構いません。
お野菜をお供えしてお下がりをいただく。何も問題ありません。

 

ただし、さすがに仏式では肉や魚は避けますのでご注意ください。それに、ナマモノは腐ってしまうのでお下がりをいただけませんしね。
腐らせて捨ててしまうのは『日本人のもったいない文化』に反していますね。

 

しかし発酵させるもの、米やお漬物、味噌、干物はOK です。考えてみてください……

 

『お供えしたものが美味しくなって返ってくる』

 

そう思えば発酵食品ってなんだかとっても素敵なお供え物だと思えませんか?

 

 

お供え物は本来高価なもの

お供え物はそのむかし……

 

『高価なもの、大切なものを大切な方へ…』

 

との思いを込めてお供えしたものです。

 

現代社会においては、お供え物として一般的な、お菓子や果物といえばそうそう高価なものではないかもしれませんが、作られる工程を思えばありがたいものであるのは間違いありません。

 

お供え物そのものへの感謝も忘れず、あくまで『高価なものをお供えしているんだ』という気持ちを持っておきたいものです。

 

以上はあくまでご自宅の仏前にお供えするものとしての話ですが、次は法事やお参りの際に持参するお供え物について考えていきましょう。

 

 

持参するお供え品、何がよいか?

一般的にお菓子や果物をお供えすることが多いとは思いますが、お菓子や果物でないといけないというわけではありません。

 

確かにお菓子は色とりどりで鮮やかに見えるし、砂糖をたくさん使っているので長期にわたっての保存が可能であったりと、手間がかからないです。

 

そういったメリットがあるという理由からお菓子はお供えしやすく、よくお供え物として選ばれています。

 

また、色鮮やかで見栄えの良い果物も、物によっては長期保存が出来ますので昔からお供え物に選ばれているのでしょう。

 

あと、お菓子でもなんでも個別包装されているものが好ましいでしょう。
ゼリーや、もなかに入った高級なお吸い物等も個別包装されていて人気です。

 

地域によっては、法事の際参加者が持ち寄りお供えしたあとのお下がりを、法事後その場で開封してバラバラに分けてしまい、参加した各家庭に分配して持って返ってもらうということがあります。

 

なので、法事の際には特に分けられるからとの理由で個別包装のものを選んでおくと、喜ばれるのではないでしょうか。

 

●こんなにきれいで鮮やかなゼリーを見つけましたよ。

銀座千疋屋 銀座ゼリーC
(PGS-086)(メーカー直送品)
販売価格 5,400円(税込) 

 

 

お菓子や果物以外でお供えするなら?

たとえば、月命日とかだと大きな式典ではないので集まる人は少なくなります。なので、小さな法要、少ない参加の法要であれば、故人の好きだったものであったり、ご家族に喜んでもらえるものをチョイスするといいでしょう。

 

・線香
専門店などで、自分ではなかなか購入しないであろう、ちょっと高価な線香なども喜ばれるでしょう。伽羅(きゃら)や白檀(びゃくだん)の香りなど。

 

・ろうそく
煙の出ない和ろうそくや、綺麗な柄の入った花ろうそく。今は色々な食べ物や飲み物の形をした洋ろうそくなどもあります。故人の好きだった食べ物を模したろうそくもあるかも?(年季法要などの特別な時に用いられるので重宝する)


 

・お茶(茶葉)
こちらも線香同様、高級なものを用意しましょう。


 

・ソーメン
夏場限定で、お盆などに良いでしょう。ただし残りがちな大量のそうめん……頭をよぎります。他の方と被るともしかすると少し迷惑かもしれませんね。こちらも大量に入っている物よりも、高くてもていの良いものを選びます。

 

・コーヒー
ペットボトルコーヒーだと重たいので、自宅で法要でしたら問題ないが、葬儀会館などで部屋を借りて法要を行う場合は持ち運びに不便。
ドリップ式や粉末コーヒーがオススメ。ただし、お供え物としてどちらかに贈られるものとしては、どうしてもお中元色が濃くなる気がしますので避けたほうが無難かも。あくまで法要のお供えに用意しお下がりとして皆さんに配る場合には扱いやすくおススメです。

 

●人気のスターバックスなんかはいかがでしょうか?

スターバックスオリガミ パーソナルドリップコーヒーギフト(SB-50E) 
販売価格 4,950円(税込)

 

 

注意!お供え物に適していないもの

最初の方にも前述しましたが避けるべきもの。

 

・肉や魚など
(殺生につながるので)
・バラなどの棘(トゲ)のある花(ももなども棘があるとも言われます。実際傷みやすいので敬遠されがち)
・濃い色で派手な色の花も避ける
・昆布、鰹節などの慶事に通じるもの

 

物としての例は以上でしょうか。どうぞ、贈られる際の参考にしてください。

 

 

お供えとして現金を包む

お供え物として品物でなく、お金を包む場合もあります。
これといった決まりはありませんが、だいたいの金額の相場は5,000~1万円程度。(付き合いの深さによる)

 

▼詳しくはコチラ
■お供え物の熨斗(のし)の意味と書き方・現金の相場

 

 

お供え花を贈る

今はネットでも翌日到着便などで注文も出来、手軽になってきたフラワーギフト。もちろん花屋さんで買っていくのも良いですし、欠席する場合にも前もって贈っておくのも良いでしょう。

 

前もって贈る場合は出来るだけ法要の前日までに到着するように手配しましょう。(その際はサプライズではなく発送の報告とお受け取りのお願いを先方に伝える)

 

注意※花は人によっては手入れなど煩わしく感じる方もいるので、花が喜ばれそうなお家かどうか見極める必要がありそうです。

 

色々とあげてみましたが、近年は少子高齢化のため、病気でお菓子が食べれない。お菓子を食べる子供がいない。
などの理由でお菓子をもらっても食べきれないというお家も増えていますので、今回取り上げたように色々な品物がありますから、先方のご自宅の環境をじっくり考えたお供え物選びが大切です。


 

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