最近、自由葬という言葉を耳にしたことはありませんか?
自由葬とはどのようなお葬式?
なぜ増えてきているの?
日本人の多くのお葬式(8割程度)は仏式で行いますが、それはお葬式とお寺(仏教)が密接に結びついた結果の、いわゆる葬式仏教というものです。
日本人は8割が特に信仰を持たず、無宗教者であること。そして、その8割の人の中に特定の宗教でお葬式をあげることに抵抗がある人が増えている。
このことが年々自由葬が増えている理由と思われます。
自由葬とは宗教的な儀式の枠にとらわれない、自由に故人を送るお葬式。
自由葬には『無宗教葬』と『宗教葬』がある
《無宗教葬》
無宗教葬とは、宗教者を招くことなく、また宗教的な儀式を一切行わないお葬式の形態です。
■オリジナルで自由な無宗教葬の特徴と注意点/供養の方法などを解説
《宗教葬》
一方、宗教の規範(各宗教・宗派ごとにある厳格なお葬式の規範のこと)から少しでも外れて、自分好みの要素を取り入れることができた場合、それは『自由葬』と言えるでしょう。
もっとも、そのためには宗教者(僧侶、牧師または神父)の理解と協力が必要になります。
あくまで宗教葬色を出しながらも、オリジナリティある演出をする場合は自由葬という型の『宗教葬』であると言えます。
つまり自由葬には、宗教葬と無宗教葬の二通りがあることを理解しておきましょう。
音楽葬
音楽葬、自由葬の代表格だろうか。
故人が好きだった音楽を、生演奏やCDなどで流し、その空間で故人との最期のお別れをします。
宗教者を招かず、読経・お祈り等が一切ないケースが多い。
これも先ほどと同様に、僧侶や神父・牧師の理解さえ得ることができれば、仏式やキリスト教式のお葬式の中で音楽を流すという音楽葬も存在します。
お別れの会
基本的にルールや形式は一切ないのが自由葬と呼ばれる形。
例)故人が写っているビデオを上映するお別れ会。
例)故人に縁ある人による会食会。
例)故人が写っている写真や撮影した写真を見ながらのお別れ会。
などの形で、故人の好みや遺族らの希望に沿ってつくりあげていくのが自由葬の一番の醍醐味。その名前を『お別れの会』『自由葬』などと言うのです。
▼お別れ会の詳しいページはコチラ
■お葬式の形式の違いによる良し悪し(社葬・合同葬・お別れ会編)社会的な影響を考える
生前葬
生前葬はここまで話した自由葬とは全く意味合いが異なります。以下の記事にて詳しく記述しています。
■どこまでも新しいお葬式の形式/生きているうちにおこなう生前葬は全く概念の異なった式典
《本来のお葬式》
宗教によって、その送りかたの意味は異なりながらも、どの宗教も共通していることがあります。
それは、『亡くなった人間の魂を慰安する』という遺された遺族の安寧を祈ることです。
《生前葬(せいぜんそう)》
まだ亡くなってもいないのに自分を見送るというのは、宗教的にはちょっとありえないお葬式と考えます。
そのため宗教者の理解を得ることは難しいでしょう。
まだ亡くなっているわけではありませんので、式の形式は明るくオープンに行われることが多いです。
日本では、社会的な活動の終止符を打つときに行うケースが多く見受けられ、著名人などが行うことが多くまだあまり一般的ではありません。
《直葬》
宗教者を呼ばない場合と呼ぶ場合とがあるも、火葬炉の前で簡単な読経やお別れをしてお別れするお葬式のこと。
▼直葬の詳しいページはコチラ
まとめ
【無宗教葬】
宗教との関わり=無し
特徴:宗教者を招かないお葬式すべて
【音楽葬】
宗教との関わり=無・有の両方
特徴:お葬式中に音楽が流れる
【お別れの会】
宗教との関わり=基本的には無し
特徴:決まりが一切ない自由なお葬式
【直葬】
宗教との関わり=無・有の両方
特徴:火葬だけのお葬式
【生前葬】
宗教との関わり=基本的に無し
特徴:自分が生きているあいだに、何らかの形で自分を見送る(見送ってもらう)お葬式
注意書き※
どのような自由葬の場合でも、無宗教葬として僧侶などを呼ばない場合は、宗教による厳格なお葬式をしていないということになります。
その場合、これが原因で納骨する際に元々菩提寺であった寺などから納骨を断られることも考えられます。無宗教葬を考えられる場合は納骨の仕方や場所などは必ずリサーチしておくなり、事前に決めておくほうが良いでしょう。
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